眠そうな、ぼーっとした女の使用人を見かけると、前夜のお茶のお運び係か、と連想する。

その姿が無性に苛つき、あえてその少女にちょっとした‥‥確か、花瓶を取り替えるとか、そういったことを指示したことがある。

しかし、その少女は渋り、言いつけたことになかなか取りかかろうとしない。

叱責すると、少女は一瞬身を縮こませ、次の瞬間には得意そうな顔で「昨夜、あまり眠れなかったので」と言い訳した。
挑戦的な瞳を睨み返し、きつく言ってやろうと立ち上がると、部屋に執事が飛んできた。

すぐさま、他の使用人が仕事を代わった。

「彼女は体調が悪いようなので、休ませました。申し訳ございません。」

執事に頭を下げられたが、彼にそんなことをして欲しかったわけではない。

 

 

 

 

前の話へ   目次   次の話へ

 最終更新日 2016/01/31

 最終更新日 2016/12/25