友人に、使用人の女の子で誰かいい子がいないか相談したら、後日、屋敷に男の子が送られてきた。

「この子、若いけどすごいのよ。」
そんな言葉が書かれたカードが添えられている。

友人に何人もそういう楽しみの相手がいるのは知っていたが、もしかしてその一人を貸してあげようという親切心だろうか。

疑わしげな目を若者に向けると、白い歯を見せてにこっと笑い返された。

なんだその自信ありげな様子は。

まぁいい。
屋敷の中は夫の味方ばかり。
わたしのために動いてくれる使用人がいればありがたい。
この際、いろいろ雑用を任せてしまおう。

使用人とはいえ、友人である侯爵夫人からの預かりもので、彼本人は男爵家の子息だ。
丁重に扱わねば。

とりあえず頼むこともなかったので退出を促すと、若者は戸惑ったような顔をした。

出て行きながら「いいの?ほんとに行っちゃうよ?」という目をして、もたもたと扉を閉めるのだから、ため息しか出ない。

めんどうの種が増えたような気がするのだが。


しばらくすると、なにもないと分かったのだろう。
若者が意味ありげな視線を向けてくることはなくなった。

その代わり、厩舎の前を通りかかったときに、干し草の上で女の使用人とお楽しみのところを見かけた。

真っ昼間なんですけど。

外なんですけど。

口をふさいでても、声、漏れてますけど。


‥‥そっとその場を立ち去った。

 

 

 

 

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 最終更新日 2016/01/31

 最終更新日 2016/12/25